もの忘れ外来の費用と検査内容

家族の物忘れが気になり始めたとき、「もの忘れ外来を受診したほうがよいのだろうか」と考えるようになるかと思います。ですが実際にどのような検査が行われるのか、費用はどの程度かかるのかがわからず、受診をためらう方もいらっしゃるかと思います。

もの忘れ外来は、認知症の可能性を調べるだけでなく、物忘れの原因を幅広く確認するための診療です。症状の背景にはさまざまな病気が関係している場合もあり、早めに専門医に相談することで適切な対応につながることがあります。ここでは、もの忘れ外来で行われる主な検査と費用の目安について整理してみます。

もの忘れ外来とは

もの忘れ外来は、記憶力の低下や判断力の変化など、認知機能に関する症状を専門的に診察する外来です。総合病院の神経内科や精神科、認知症専門クリニックなどで設置されていることがあります。

受診の目的は、認知症の診断だけではありません。物忘れの原因となる可能性のある病気を確認し、生活上の支援や治療の方向性を考えることも重要な目的とされています。

初診で行われる主な検査

問診

最初に行われるのが問診です。現在の症状や生活状況、困っていることなどについて詳しく確認されます。本人だけでは説明が難しい場合もあるため、家族が付き添って日常生活の様子を補足できると診察が進めやすくなります。

医師からは、物忘れが始まった時期、症状の変化、生活上の困りごとなどについて質問されることがあります。

認知機能検査

認知機能検査では、記憶力や判断力、計算能力などを確認する簡単なテストが行われます。代表的なものとして、簡単な質問や図形の記憶などを用いた検査があります。これらの検査によって現在の認知機能の状態を大まかに把握することができます。

検査時間は10分から30分程度で行われることが多く、身体への負担はほとんどありません。

血液検査

物忘れの原因には、甲状腺の病気やビタミン不足など、身体の病気が関係している場合もあります。そのため血液検査を行い、他の病気が原因になっていないかを確認することがあります。

この検査によって、治療可能な病気が見つかることもあります。

画像検査(MRI・CT)

脳の状態を確認するために、MRIやCTなどの画像検査が行われる場合があります。脳梗塞や脳出血の影響がないか、脳の萎縮の程度などを確認する目的で行われます。

すべての患者に画像検査が行われるわけではなく、医師の判断によって必要な場合に実施されます。

もの忘れ外来の費用の目安

もの忘れ外来の費用は、検査内容や医療機関によって異なりますが、健康保険が適用されることが一般的です。3割負担の場合の目安は次のようになります。

内容 費用の目安
初診料 約1,000〜2,000円
認知機能検査 約1,000〜3,000円
血液検査 約2,000〜5,000円
MRI検査 約5,000〜10,000円
CT検査 約3,000〜6,000円

初診時には、問診と認知機能検査のみで終了する場合もあります。その場合は数千円程度の費用になることが多いようです。画像検査などが追加されると費用は高くなりますが、必要に応じて段階的に検査が進められることが一般的です。

診断がすぐに確定するとは限らない

もの忘れ外来を受診しても、必ずしも初診で診断が確定するとは限りません。症状の経過を確認するため、一定期間の経過観察が必要になることもあります。

医師は複数の検査結果や生活状況を総合的に判断して診断を行います。そのため、焦らずに段階的に状況を確認していくことが大切です。

早めの受診が生活の安心につながることもある

物忘れが気になっていても、「まだ大丈夫ではないか」と考えて受診を先延ばしにしてしまうことがあります。しかし、原因を確認しておくことで、生活上の工夫や支援制度につながる場合もあります。

もの忘れ外来は、認知症の診断を受ける場所というよりも、現在の状態を専門家と一緒に確認する場と考えることもできます。不安を一人で抱え込まず、必要に応じて相談してみることが安心につながる場合もあると思います。

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