通所介護(デイサービス)

通所介護(デイサービス)は、要介護者や要支援者が日中、施設に通ってさまざまなサービスを受けられる介護保険サービスのひとつです。自宅での生活を維持しながら、身体機能の維持・改善や、社会的なつながりを持つことができる場として活用されています。

施設では、入浴・食事・排泄などの介助や、機能訓練、レクリエーションなどが行われ、利用者の心身の状態に合わせた支援が提供されます。

利用対象者

通所介護は、要介護1〜5の認定を受けた高齢者が対象です。ただし、介護予防・日常生活支援総合事業の一環として、要支援1・2の方も「介護予防通所介護」または「通所型サービス」を利用することが可能です。

介護度や地域の方針により、利用できるサービスや内容が多少異なる場合があります。

提供されるサービスの内容

通所介護で提供される主なサービスには以下のようなものがあります。

送迎サービス

自宅と施設の間の送迎が行われます。車いす対応車両もあり、身体機能に不安がある方でも安心して通所できます。

健康チェック

施設に到着すると、まず体温・血圧・脈拍などの健康チェックを受けます。看護師などの専門職が利用者の体調を確認し、無理のない範囲でその日の活動を行えるように配慮されます。

入浴支援

スタッフの介助を受けながら安全に入浴できます。一般浴槽、リフト浴、機械浴など、身体状態に合わせた設備が整っている施設も多くあります。

食事の提供

栄養バランスを考慮した昼食やおやつが提供されます。嚥下機能に配慮したきざみ食やミキサー食にも対応している場合があります。

機能訓練(リハビリ)

理学療法士や作業療法士が在籍している施設では、個別の機能訓練が実施されることもあります。歩行訓練や筋力維持の運動などが主な内容です。

レクリエーション

歌・体操・工作・ゲームなど、多彩なレクリエーションが用意されています。楽しみながら体を動かすことで、認知機能や身体機能の維持を目指します。

利用料の目安

通所介護の利用料は、介護度やサービス提供時間(半日/1日)によって異なりますが、以下は1日あたりの自己負担の一例(1割負担の場合)です。

要介護度 自己負担(7~8時間)
要介護1 約700~800円
要介護2 約800~900円
要介護3 約900~1,000円

※上記に加えて、入浴加算、機能訓練加算、食事代(実費)などが別途必要です。

要支援者向けの「介護予防通所介護」は月単位の包括的な料金体系となっており、地域により異なることがあります。

利用の流れ

通所介護を利用するには、以下の手順を踏む必要があります。

  1. 介護認定の申請と認定取得
  2. ケアマネージャーによるケアプランの作成
  3. 事業所の見学・契約
  4. サービスの開始

ケアマネージャーが間に入って調整してくれるため、初めての方でも安心して利用を始められます。

注意点と確認事項

  • 施設の特色を確認:プログラム内容、入浴設備、リハビリの有無など、施設によって特色があるため見学をおすすめします。
  • 定員と空き状況:人気の施設は定員が埋まっていることもあるので、早めの相談が必要です。
  • 送迎範囲:送迎可能なエリアが決まっているため、自宅が対応範囲に入っているか確認しましょう。

まとめ

通所介護(デイサービス)は、自宅での生活を支えるための重要なサービスです。定期的に施設に通うことで、生活のリズムが整い、心身の機能維持や社会的な孤立の防止にもつながります。

利用を検討する際には、ケアマネージャーと相談しながら、ご自身に合った施設を選ぶのがよいと思います。

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