ケアマネージャーは居宅介護支援事業所(在宅支援)または施設内に所属しており、利用者の状況に応じて支援に関わります。主な業務は次のようなものです。
- 介護保険サービスの利用に関する相談
- 要介護認定の申請代行や更新手続き
- ケアプランの作成と見直し
- サービス事業者との連絡・調整
- 利用状況の定期的なモニタリングと記録
ケアマネージャーの役割は制度上共通ですが、支援の姿勢や対応、相性なども人によって異なるため、慎重に選ぶことが大切になります。
ケアマネージャー選びのポイント
- 話しやすく、相談しやすい雰囲気か
- 利用者本人の意向を尊重してくれるか
- 介護保険以外の制度にも詳しく、総合的に提案してくれるか
- 地域のサービスに精通しているか
- 所属している法人以外のサービスも説明してくれるか
- 連絡が取りやすく、対応が丁寧で迅速か
- 契約を急かしたり、強引に迫ったりしないか
居宅介護支援事業所を複数見比べる際は、市区町村の高齢福祉課や地域包括支援センターに紹介を依頼するのも一つの方法です。
ケアマネージャーとの契約と市区町村への届け出
ケアマネージャーと支援契約を結ぶには、まず居宅介護支援事業所を決め、利用者本人が契約書に署名をします。その後、事業所が市区町村に届け出を行い、正式に支援が開始されます。
契約までの流れ
1. ケアマネージャーを探す
2. 面談・事業所の説明を受ける
3. 契約書への署名
4. 市区町村への届け出
5. アセスメント(本人・家族への聞き取り)が始まり、ケアプラン作成へ
費用は全額介護保険から給付されるため、自己負担はありません(要支援・要介護認定を受けている場合)。
ケアマネージャーの変更はできる?
契約後でも、「相性が合わない」「提案が一方的で不安」などの理由でケアマネージャーを変更することは可能です。
変更の方法
- 現在のケアマネージャーに直接伝える(難しい場合は市区町村や地域包括支援センターに相談)
- 別の事業所を探し、新しいケアマネージャーと契約
- 新旧の事業所間で情報を引き継ぎ、スムーズに支援を継続
変更には精神的なハードルもあるかもしれませんが、納得できる支援を受けることが大切です。
最後に
ケアマネージャーは介護保険サービスの要となる存在です。比較検討や変更は遠慮せず、本人や家族が安心して相談できる関係性を築ける相手を選ぶことが、介護生活を支える大きなポイントになります。
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【参考資料】
– 厚生労働省「介護支援専門員制度について」
– 各自治体の高齢者福祉情報・事業所一覧